お茶の効用

 古来お茶は養生の仙薬として飲み続けられてきましたが、最近の科学的研究により、その秘密がようやく分かってきました。その秘密は、お茶のなかに含まれるカテキンにありました。
お茶の成分
 お茶のなかには、水に溶ける成分と溶けにくい成分があります。水に溶ける成分の代表的なものはカテキンです。煎茶のなかにカテキンは10~20%程度含まれています。お茶を飲んだとき苦く感じるのはこのカテキンが含まれているからです。水に溶ける成分としては、そのほかにカフェイン、ビタミンC、フッ素などが含まれています。一方、水に溶けにくい成分としては、ビタミンE、カロチン、食物繊維などが含まれています。
カテキンの効用
 生活習慣病やがんや老化を引き起こす重要な因子として活性酸素があります。カテキンには、この活性酸素を取り除く強い作用があります。お茶を一日10杯以上飲んでいる人はがんにかかりにくいことや動脈硬化の予防にお茶が有効であることが確かめられています。また、運動をしているときには多くの活性酸素が発生し、身体にさまざまな障害をきたしますが、この予防にもお茶が有効であることが確かめられています。
急須 そのほかにもカテキンには、アレルギーやアトビーを抑える作用、抗がん剤の副作用を軽減する作用、インフルエンザウイルスの増殖を抑える作用、O-157などの細菌の増殖を抑える作用、急性膵炎を軽減する作用など、さまざまな作用のあることが実験によって確かめられています。
国民生活センター「くらしの豆知識2000」より





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