子供達の視力

子供達の視力
子供達の視力 最近、育ち盛りの子供達を抱える親にとって深刻な問題となっているのが、再び増加傾向にある視力の低下です。
 近視は、成長期にある小・中・高校生に多く見られます。何らかの形で勉強に支障が生じるとされる裸眼視力1.0未満の子どもは、小学校で25.8%、中学校で49.8%、高校ではなんと62.7%にのぽり、いずれも過去最悪の数字となっていて、子供達の健康状態に暗い影を落としています。
 私達は近くのものを見る時には、目玉の内部にある水晶体の屈折力を強くするために水晶体をふくらませます。ところが、その状態を長く続けると、水晶体をふくらませている毛様体の筋肉が緊張し、遠くを見ても元に戻らなくなります。
視力検査視力回復への近道は早期発見・早期治療
 この時期の近視は親もあまり気づかず、子供のほうも「目が悪くなったのかな…?」ぐらいで、近視になっているのを見逃すことが少なくありません。では、学校の視力検査などで近視といわれたら、どうすればいいのでしょうか。
 結論からいえば、近視でも、できるだけ早く視力回復のための「治療」を受けることが大切となります。そして、「治療」を受ける時期が早ければ早いほど、確実に回復するのが近視なのです。
 そこで重要となるのが子供達が通っている学校での視力検査なのですが、残念ながら学校の検査は近視を発見することを目的にしていません。
 学校保健では黒板に書かれた文字の濃度や大小に関係なく、どの列の、どの机の位置からもそれが見えるためには0.7cm以上の視力が必要であるとしています。また、普通教育が可能なための視力は0.3cm以上で、0.3未満は教育的弱視児として扱うことになっています。そこで学校の検査では1.0、0.7、0.3を指標とし、1.0未満の視力の子どもの有無をチェックするために行われているのが現状で、それをクリアしていれば正常ということになるのです。
視力検査 しかし、学校の「検査」で裸眼視力が1.0以上あった子供を、さらに詳しく調ペたところ、近視や遠視が二割以上も発見されたという調査報告もあり、正常な視力の子供であっても、近視の状態になっている可能性が少なくないことを示しています。
近視をチェックする方法
 学枚の検査とは別の方法で、子供の近視をできるだけ早く発見するには、何といっても子供に一番身近な存在である母親の役割が重要です。近視の状態かどうか、早期に発見する簡単な方法があります。
 まず、お母さん自身の視力を正確に測定します。次に自分の視力と子供の視力を比ペて、ちゃんと見えているかどうかをチェックするのです。
 例えば、駅の時刻表、広告板などの文字、遠くのピルの看板など、自分より子供のほうがよく見えているようなら、ますは安心です。その時に子供が目を細めているようなら要注意です。これは鮮明に見えないものに対して、無意識的にピントを合わせようとしている状態ですから、軽い近視を疑ったほうがいいでしょう。もしも、子供が目を細め加減にしてお母さんの視力(仮に0.8としましょう)と同じくらいなら、確実に近視の状態へ進んでいる可能性もあります。
すぐにメガネに頼るのは良くない
 自分の子供が近視と言われたり、その疑いがあると、「メガネをかけさせなければ…」と思う人が多いのですが、メガネの使用は慎重にしたいものです。
 近視であっても、早い時期に適切に処置をすれば視力は回復する可能性があります。それなのに、いきなリメガネをかけてレンズによる調節能力に頼ってしまうと、まだ眼が持っている調節能力を失わせる結果となります。
 ですから、もし早い段階で近視とわかったら、安易にメガネを選ぶのではなく、遠くを見る習慣(望遠訓練)をつけたり、毛様体節の緊張を緩めるための治療器などを用いて、視力回復こ努めるのがいいでしょう。その他、栄養のバランスのいい食事(とくにカルシウムを豊富に)と、十分な睡眠、明るくて目に優しい環境づくりなども大切なポイントです。
正しく選ぼうコンタクトレンズ
 コンタクトレンズを選ぶとき、何を基準に選んでいましたか? 例えば、乱視のある人はハードレンズとか、運動をよくする人はソフトレンズとか、このような感覚で選ばれていたのではないでしょうか。レンズの酸素透過性をご存知ですか?瞳もまた呼吸しているのです。
角膜が酸素不足になると大変!
 角膜「黒目」は、通常、酸素を取り込み呼吸しています。コンタクトレンズを使用すると、大気と角膜の間にはレンズがあり、角膜に十分な酸素が届かない状態になります。長い間、酸素不足が続くと、角腰にタメージを与えてしまいます。角膜上皮細胞(角膜のいちばん外側で細菌の侵入を防ぐ)が剥がれ、細菌がくっつきやすくなり感染症を起こしやすくなります。
 また角膜内皮細胞(角膜の水分量を調節している)が死に減ってしまうと、再生しないため大きな間題といえます。
角膜が酸素不足
レンズの種類
ソフトレンズ・・やわらかく、ズレにくく、着け心地も良いレンズです。水分(涙)によって酸素を角膜に運ぶため、レンズの含水率が高いものを選びましょう。 ソフトレンズ
ハードレンズ ハードレンズ・・酸素透過性に優れています。硬いレンズに慣れるまで時間がかかることもありますが、乱視矯正にも適しています。
使い捨てレンズ‥決まった期間で使い捨てるレンズです。ソフトレンズと似た特徴をもち、ケアが必要なものと不要なものがあります。使ったら捨てることを念頭に置きましょう。 使い捨てレンズ
 ソフト・ハード・使い捨てレンズの特徴を理解し、自分の瞳やライフスタイルに合わせて、眼科医と相談して、コンタクトレンズを選びましょう。
 それとともに、レンズの「酸素透過性」もきちんとチェックして瞳の健康を維持しましょう。





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