現代人のストレス

ストレスとは
 「最近、ストレスがたまって、調子がよくない」これは、ある職場の休憩室で聞かれた会話の一部です。
◆2つのストレス
 ストレスには、健康にとって有益なよいストレスと有害な悪いストレスがあります。 よいストレスは快ストレスと呼ばれ、体には快い緊張感や充実感が生じ、気持ちにはハリ、意欲のでる状態で、健康的な生活をするために必要な適度のストレスともいえます。
 悪いストレスは不快ストレスとも呼ばれ、体には疲労感が生じ、気持ちの中につらくて嫌な感じが起こつている状態で、長く続く場合には病気のきっかけにもなりますので、悪いストレスであることに早く気づいて、対処の工夫が必要になります。
 ストレスそのものは病気ではありませんが、不快ストレスやストレス過剰状態が長く続きますと、発病の危険性も高まってきます。そこで発病を防ぐためには、ストレスに早く気づき、自分のストレス状態の強さと内容を正確に知って、自分に合ったストレス対策を見つけることが必要です。
表1 あなたのストレス度チェック
 ・食べ過ぎてひどく太った ・仕事に自信が持てない
 ・矢つぎばやに喫煙 ・出世競争に勝ち抜きたい
 ・朝はいつも起きにくい ・つねに責任を感じつらい
 ・仕事のノルマが厳しい ・家に帰ってもつまらない
 ・仲間とうまくいっていない ・汗っかきになった
 ・些細なことが気になる ・ときどきめまいがする
 ・よく仕事を家に持ち帰る ・すべておっくうになった
 ・自分の意見が言えない ・週に4日以上飲酒
 ・首や肩のこりがひどい ・胃酸を常用
 ・動悸が気になる ・出勤がつらい
 ・夜中に目がさめてしまう ・集中力がなくなった
 ・食欲不振が続く ・待つのは苦手
 ・便秘や下痢が多い ・家庭でもくつろげない
 ・疲れが抜けない ・寝つきが悪くなった
 ・新技術についていけない ・酒を飲んでも楽しめない
 ・怒りっぽくなった
 ・頭痛が気になる

 [12~16]の人は、軽いストレス状態です。
 [17~22]の人は、中度のストレス状態です.上手にうさばらしを心がけて下さい。
 [23]以上の人は、心身症やうつ病にかかる危険が大きい!専門医に相談を!
◆ストレス度を知る
 ストレスから病気になるかどうかは、各自のストレスに対する耐性や許容性の強弱によって異なりますが、各自がストレスの程度を知り、その結果をみながら自分に合ったストレス対策が立てられるかどうかにもよります(表1参照)。
 ストレスへの対処の仕方はさまざまで(表2参照)、各自のおかれている生活状況などに基づいていずれかを選ぶことになりますが、ストレス・マネジメントの第一歩は自分を知ることからはじまります。例えば、職種の変化からストレスが生じた場合は、仕事に対する適性を検討しながら、考え方の変更(表2の「思考過程」の項)など自己改革を目的とした対処行動も必要となります。
表2 ストレスの際の対処行動



増加: 身体を動かす、散歩する、立つ、歩く、走る、ヨガをする、体操をする、筋肉トレーニングをする、ジョギングをする、腕立て伏せをする
減少: 身体を休める、じっとする、座る、眠る横になる
調整: 体調を整える、生活のリズムを整える、呼吸を整える、リラックスする、自然にまかせる
物質使用: 食べる、飲む、飲んだり食べたりする、酒を飲む、病院の薬を飲む、売薬を飲む、タバコをすう、コーヒーを飲む、コーラを飲む



増加: 人と会う、人と話す、電話をかける、会合に出る、集団療法に参加、集会に出る、家族と接する、助けを求める
減少: 人と会わないようにする、閉じこもる、人を避ける
その他: 人に感情をぶつける、感情を隠す



転換: あきらめる、開き直る、割り切る、自分に言い聞かせる、気を紛らす、考えを変える、別のことに集中する、積極的に考える
抑制: 気にしないようにする、打ち消す、忘れる、無視する、
その他: 人生を楽しむ、イメージ訓練をする、考え方を整理する



開始: 買い物に行く、外出する、家事をする、遊ぶ、作業療法に参加、 旅行する、ドライブする、日記をつける、刺激的な音楽を聞く、 テレビを見る、車に乗る、バイクに乗る、絵を書く、本を読む、 娯楽、仕事をする、趣味、聖書を読む、静かな音楽を聞く、スボ ーツをする
停止: 何もしない、テレビを見ない、外出しない
その他: 保健所に相談する、教会へ行く、お経を唱える、警察に訴える、病院へ行く、座禅を組む、風呂に入る、瞑想する、お題目を唱える





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