8 医薬品の選択

1 花粉症になり、目や鼻が痒く困っている.炎症が起きるとたまらない.良い薬や防ぐ方法はあるか(25才 女性)

答え  外出から帰ったら顔や手足を洗い、上に着ていた衣類は脱ぐ。外出にはマスク、眼鏡を掛ける。花粉が多く飛んだ日は拭き掃除を丁寧にして、家の中の花粉を少なくします。
 暫く目の化粧は止めて、炎症を鎮める目薬をさして目を休ませて下さい。塩化リゾチームや抗ヒスタミン剤配合の鼻炎用薬をお勧めします。また、眠くなる様でしたら、漢方の小青竜湯をお勧めします。
 そして、アレルギー体質の改善にDHA含有の健食を暫く続けるのも良いでしょう。

2 勤務中、風邪薬を飲むと眠くなるので、眠くならない風邪薬はあるか?(30才 女性)

答え  眠くなる成分 〈抗ヒスタミン剤等)を配合していない風邪薬も有ります。又、症状に合わせて漢方の風邪薬を服用するのも良いでしょう。

3 風邪の薬が幾種類も在って、選択に迷うが?(24才 男性)

答え  総合感冒薬の効能・効果は、風邪の諸症状の緩和となっています。その中でもそれぞれ特徴をもたせて作られています。鼻かぜには、熱が出た時は、咳が出た時は、寒気がした時は、アレルギー性の鼻炎には、喉が痛い時は等症状に応じて選んで下さい。
 又、粉末や顆粒、錠剤、カプセル等、人それぞれ飲み易さにより選ぶ事が出来ます。
普段から薬箱の中にメモしておくことをお勧めします。

4 悪酔い、二日酔いに何か良い薬はあるか.(52才 男性)

答え  吐き気、頭痛等酒を飲んだ後の不快な症状は、アルコールが分解される時に生じるアセトアルデヒドが体の中に残って居るのが原因です。日本人にはアルコール分解酵素が少ない人や稀に全く無い人がいます。無理しないで下さい。
 お酒を飲む時は、魚や豆腐、豆類など蛋白質を多く採る様に心掛けます。二日酔いを治すには、温めのお風呂にはいり緑茶を飲んだリビタミンCの多い果物、果汁を採ると症状が和らぎます。黄拍や、種皮等が入った生薬系の胃腸薬は香りと味が胃の働きを促します。
 また、肝臓の解毒作用を高める動物胆を配合した和漢薬は、飲む前に服用すると悪酔いを防ぎます。体に合った飲み方で楽しんで下さい。

5 咳が長いこと出ている.咳止めの薬を飲んでいるが効果が無い.他に良い薬はあるか?
   (58才 男性)

答え  気管支炎が長引いている様ですが、少しの刺激で咳き込むのは、気管支拡張症になって痰が溜り易くなっているとか、大気汚染やタバコの害により気管支粘膜の分泌過剰で気道が狭くなってくるために日常咳が続くのです。
 燐酸ジヒドロコデインやノスカピン含有の薬をのんでいる様ですが、熱も無く咳だけなら漢方の麻杏甘石湯を暫く服用するのも良いと思います。
 しかし、肺炎や結核、心臓や肝臓の疾患でも咳の誘因となります。特に、老人の無熱性肺炎は死に至る事が多いので、病院でしっかり検査を受ける様にして下さい。

6 度々尿意が有るがすっきりと出ないし、ゆっくりで量もすくない.残尿感が有る。膀胱炎か?(62才 男性)

答え  年齢的に前立腺肥大と思うが、熱が有ったり、痛みを伴う様でしたら、膀胱炎を起こしていると考えられますので、すぐ医師に診て貰って下さい。何となくすっきりしない程度でしたら、ノコギリヤシを主にした健康食品がそんな症状を改善する様です。

7 熟が出て救急箱の解熱剤を飲んだが下がらないので、丁度母が風邪で病院から三ケ月前に貰った薬が残っていたのを服用した所、全身に赤く斑点が出た。

答え  自分に処方された薬でないのを服用して副作用が出た様ですが、絶対に止めて下さい。それぞれ患者の症状に合わせて出されています。残った薬は捨てて下さい。
飲まれたのが風邪の薬で有るかどうかはっきりしませんが、ピリン疹がでる薬は沢山あります。特にピリン系のスルピリン、アンチピリン等は医師が投薬します。また、抗生物質や非ステロイド消炎剤などでも、薬疹が出る人もいます。
 今後はアレルギーの症状が出た事を医師に告げて下さい。

8 最近手足が痺れて、冷たい感じがする.何か治す薬や方法はあるか? (48才女性)

答え  年齢から更年期障害の症状の一つと思われます。血行を良くするビタミンE含有の保健薬を飲んでみたら良いでしょう。又、漢方でも桂枝茯苓丸や当帰芍薬散、実母散等が症状を和らげます。
 そして、同じ姿勢で座って居ると血の循環が悪くなるので、軽い運動を時々して気分転換をて下さい。特に閉経期になるとホルモンバランスの変化により骨粗鬆症になり易いのでカルシウムを多く採る様にして下さい。

9 風邪薬を買ったが、能書には副作用が書いてある.心配で飲めない.別のものをほしい。
   (56才 女性)

答え  現在市販されている薬で副作用のまったくないものはありません。ほかの風邪薬の説明書にも使用上の注意の項にほとんどの場合、副作用が書かれています。
 記載されている副作用は必ずそれが出ると書いてあるのではなく、副作用が出るのを少なくしたり、万一副作用が出たらその副作用がひどくならないように注意を促して、その後の対処を書いたものです。
 一般に副作用の少ないものが一般用医薬品として売られていますので、アレルギーや持病がない場合には、正しい用法、用量を守れば、とりたてて心配する必要はありません。
 もし、何かありましたら、すぐ医師または薬剤師にご相談下さい。

10 最近、冷感タイブと温感タイブのシップ剤が市販されているが、効能と使い方に違いがあるか?(35才男性)

答え  冷感タイプのシップ剤は、血管を収縮し、神経の働きを抑えることにより、打ち身、ねんざなどの一過性の耐えられない痛みやひどい腫れをやわらげるために使われることが多いようです。
 一方、温感タイプのシップ剤は局部を刺激し、血行をよくして、老廃物の新陳代謝を速め、炎症を鎮める目的で、内臓の病気などがないときの肩凝りや疲労などによる筋肉痛などに使われることが多いようです。
 ただし、シップ剤だけで治療できるものはあくまで局所的な軽い症状だけです。ひどいものやたびたび再発するものの場合は医師の診断、治療を受けた方がよろしいでしょう。
 また、シップ剤を3~5日使って効果が現れないときも医師の診断、治療を受けて下さい。

11 夜寝付きが悪く、眠りが浅いので頭が重くすっきりしないで困っている.以前から冷え性で手足は冷たく、太れない苦労性のタイブだ.(65才女性)

答え  低血圧で自律神経失調症と思われます。就寝30分前にプロムワレリル尿素を処方した解熱鎮痛薬を服用してみて下さい。くよくよ考えることが一番体に悪いですから、温かいお風呂にのんびり入って休んで下さい。
そして、体質改善には、六神丸や高麗人参がお勧めです。
 それでも、余り改善がみられない時や全然眠れない時は病院へ行って相談して下さい。



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