花粉症・風邪との見分け方

 花粉症になってしまうと完治するのは難しいといわれます。これから2月末~3月あたりから花粉の飛ぶ時期に入ってきます。本格的な花粉のシーズンの前からしっかり対策をしましょう。
 花粉症とは花粉がアレルゲンとなって発症する病気で、特定の花粉が飛散する時期にだけ認められるアレルギー性鼻炎の一種です。
くしやみ、鼻水、鼻づまり 症状はくしやみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなど人によって様々です。親がアレルギー体質であったり、今までに他のアレルギーの病気を持っていた人は花粉症になりやすく、毎年大量の花紛に接していると、ある日花粉症の症状があらわれます。また、花粉症の人が毎年同じ量の花粉に接していると症状が悪化していくので、花粉症の人もそうでない人も花粉に触れる機会を最小限に抑えていくことが必要です。
 アレルゲンとなる花粉に接しなければ花粉症の症状は出ないので、その植物のない地方で暮らすのが一番なのですが、普段の生活を考えると難しいことです。ですのでシーズン前からしっかりと予防対策をしておきましょう。
花粉症の原因は?
 異物(抗原・アレルゲン)が体に入ってくると、それに対抗する物質(抗体)をつくつて、異物を追い出そうとする「免疫」という体の防御能力が備わっています。この免疫機能が過剰に働きすぎてしまうことをアレルギー体質といって、花粉症はその一種なのです。特定の花粉の抗体を持つ人が、再びその花粉にさらされたとき免疫機能が強く働いてしまい、花粉を体外に排除するためにくしやみ、鼻水が、花粉の侵入を防ぐため鼻づまりが起きたりするのです。
花粉症の原因
花粉症の原因植物
 スギ以外にもいろいろある
 花粉症の原因として圧倒的に患者数が多いのはスギですが、原因となる植物は全部で現在約60種類にもなるといわれています。ひとりでこのうちの数種の花粉に反応して花粉症の期間が長引いてしまうことも。ちなみにあまりスギの生えていない北海道や沖縄にスギ花粉症はほとんどありません。


花粉症のシーズン
 スギ花粉の本格的シーズン、関東・関西では3月上旬~下旬
スギ花粉の本格的シーズン 猛暑の翌年は花粉の飛散量は多く、冷夏の翌年は少ないといわれるなど、花粉の量や飛ぶ時期は年ごとに変わります。花粉のシーズンが近づくと、テレビの天気予報を始めテレフォンサービスや病院のホームページなどでもくわしいスギ花粉の飛散予報を入手できるので、必ずチェックして予防対策をとりましょう。
 また、花粉のシーズン前から、かぜをひかないように注意しましょう。本格的にスギ花粉の飛び散る時期は、関東・関西では3月上旬~下旬頃ですが、それまでに風邪を引いてしまうと、鼻の粘膜が傷ついて無防備になり、アレルギー反応を強く起こして、結果的には花粉症が長引いてしまう場合もあります。
花粉症と風邪の見分け方  花粉の飛ぶ時期はちょうど風邪のシーズンでもあり、症状も似ているので、しつかり見分けることが大切です。
普通の風邪なら3日~1週間で完治
 花粉症の症状は、くしゃみ・鼻水・鼻づまりなどですが、これは風邪のひき始めと大変よく似ています。ただし、風邪の場合はこの鼻水が数日後から黄色いねばりけのある鼻水に変わり、3日~1週間でほとんどの症状が治りますが、花粉症の場合は鼻水がいつまでも続き、くしゃみも止まりません。また花粉症の場合は目にかゆみを感じたり充血といった症状を伴うことが多く、重症の場合以外は風邪の代表的症状である頭痛、のどの痛み、熱はあまり見られません。以上の点から考えて花粉症かもしれないと思ったら病院へ行き、アレルゲンを調べてもらいましょう。
花粉症の場合
 1 くしやみが止まらない
 花粉症のくしやみは何回も続けて出るのが特徴。ひどいときは一日中止まらない
 場合も。
 2 自がかゆい
 ひどい目のかゆみを訴える人が多く、その他にも充血したり、涙が出る、目に異物感
 があるなどの症状も。
 3 鼻水、鼻づまり
 さらさらとした流れるような鼻水が止まらなかったり、ガンコな鼻づまりに悩まされる。
 4 その他の症状
 のどのかゆみや不快感、せき、吐き気や下痢などの胃腸症状、皮膚のかゆみや
 ただれを訴える人も。
耳鼻科へ花粉症かなと思ったら
 受診の仕方
 アレルギー外来のある耳鼻科へ
 耳鼻科、眼科、アレルギーを扱う内科など、どの科を受診しても大丈夫ですが、最終的には鼻アレルギーに対しての診断や薬の処方になるので、アレルギー専門の耳鼻科を受診するのがいいでしょう。
 病院に行く際はどのような症状であるかはっきりさせておき、医師に質問されたら答えられるよう準備しておきましょう。また、前もって病院に連絡をしてどんな準備が必要か聞いておくのもいいでしょう。
一般的に、花粉症の検査を受けたいときは検査前数日は薬を使わないようにします。また、鼻汁細胞検査をすることもあるので、検査当日の点鼻薬の使用は避けてください。
花粉症予防自分でできる花粉症予防
 花粉をできるだけ家に入れない
 原因となる花粉を避けることが一番の予防です。花粉のシーズンには家の窓や戸は開けないようにし、特に花粉が多い朝から日中にかけてはしっかりと閉めておきましょう。外出の際にはなるべく表面が滑りやすく花粉の付着しにくい服装で出かけ、帰宅時には衣服についた花粉をしっかりとはらってから家に入るようにします。外に干した洗濯物や布団も、取り込む前に充分はたいて花粉を家の中に入れないようにしましょう。
 鼻うがいが効果的
 鼻の奥に入った花粉はせん毛細胞でのどに送り込まれますが、鼻の前方にはせん毛細胞がないのでここに付着した花粉は長く残ってしまいます。鼻うがいをするとこの花紛が洗い流され、症状がかなり楽になります。夜寝る前にうがいをするとウイルスも洗い流すので、花粉症だけでなくかぜの予防にも効果的。市販の鼻洗浄器を利用すると楽に鼻うがいができますが、以下のような方法もあります。
 1、やわらかめのポリ容器を用意します
 押す力を加減して水の勢いを調節できる、ケチャップやお酢のポリ容器を用意する。
 2、40℃のお湯で食塩水をつくる
 40℃前後のお湯に塩 (100∝に対して1g) を加える。薬局にある専用の洗浄薬でもOK。
 3、うつむき加減で洗い流す
 緩い水圧になるように容器をゆっくり押しながら20~30回、小鼻のあたりを中心に洗う。
 その他、家の中に持ち込んでしまった花粉は、きれいに除去し、花粉症の時期には、お酒やタバコはなるべく控えるようにしましよう。鼻やのどの粘膜を傷めるので、花粉症を悪化させます。





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