秘められた・玉ネギパワー

秘められた・玉ネギパワー 日々、何気なく食べている玉ねぎは、大体において脇役として調理されている事が多く、その成分や薬効について注目されるようになったのは、最近のことです。
 玉ねぎは、ご家庭でも使用頻度の高い食材ですが、戦後の洋食文化の波に乗って、日本では一般的になりました。
 ヨーロッパやインドでは古来より食され、咳止めや風邪薬・胃腸薬・切り傷の治療薬としても用いられてきました。
 近年では、抗ガン・抗血栓・抗酸化力などの薬効が明らかになってきました。
 玉ねぎは、ユリ科ネギ属に属し、イオウ化合物(含硫アミノ酸)が多く含まれています。含琉アミノ酸とは、特有のにおいや辛味、揮発性の物質(涙を出させる)のことです。加熱処理することで含硫アミノ酸は、セパ工ン類とトリスルフイド類という成分に変化し、血管を詰まらせる血栓を溶かしてくれます。これは、高脂血症を予防し、動脈硬化や心崩梗塞、脳梗塞の予防にもつながるとして注目を集めています。
 そして、含硫アミノ酸と共に注目していただきたいのが色素成分のケルセチンです。ポリフエノールの仲間であるケルセチンはポリフエノールの中でも特に抗酸化力が高く、抗酸化物賞の代表であるリコペンやβカロチン・ビタミンC・Eよりも、その力が強いのです。ケルセチンは、1つの分子でたくさんの活性酸素を抑え、その力をゆっくりと発揮します。
 活性酸素といえば、ガンの一因ともいわれるものです。ガンの発症を抑える野菜として有名なのは、緑黄色野菜ですが、玉ねぎのケルセチンと含硫アミノ酸もまた発ガン物質の作用を抑制します。玉ねぎは、免疫ホルモンの働きを高める力も強いのです。
 体脂肪が気になったり、疲れがなかなかとれない人、また生活習慣病が気になる人は、特に積極的に、調理すればするほど効き目が高まる玉ねぎを毎日の食卓に登場させましょう。
成分表


一般的に使われている玉ねぎは黄玉ねぎです。北海道の品種の玉ねぎは9月から10月にかけて収穫します。関西の品種は4月、5月に出まわります。





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