血圧の仕組み

“血圧”を健康のバロメーターにしていますか?
案外血圧の仕組みとなると知らない人が多いのではないでしょうか。
”血管の中を流れている血液が血管におよばす力 ”
とこう考えてよいでしょう。
世界保健機構(WHO)の基準
上(収縮期)140以下
下(拡張期)90以下
少なくとも三回の血圧測定の平均値をとり、収縮期血圧140ミリメートルH9以下、拡張期血圧が90ミリメートルH9以下を平常血圧としています。
収縮期血圧160ミリメートルH9以上、拡張期血圧を95ミリメートル以上のものを高血圧といいます。
詳しく説明しましょう。心臓が収縮して動脈へ強く血液を送り出すときが収縮期血庄(上の血圧)、心臓が拡張して大動脈弁が閉じ、心臓に血液が流れ込む時が拡張期血圧 (下の血圧) と呼んでいます。
 高血圧は大きく二種類に分けられます。ホルモンの異常による内分泌の疾患や腎疾患が原因となって起こる、二次性高血圧です。これといって他に疾患がないのに血圧だけが上がる本態性高血圧と呼ばれるものの二つです。
 高血圧患者の大多数は本態性高血圧です。本態性高血圧の大半は無症状で経過し、重症化しても重大な臓器障害を引き起こさない限りあまり症状があらわれず高血圧の早期治療の障害になっているのです。
さて、高血圧の危険因子を紹介しましょう。
高血圧の危険因子
・肥満・親が高血圧・飲酒・塩分の過剰
・喫煙者・ストレス・40歳以上
 あてはまる危険因子がありますか?
 両親が高血圧である場合子どもが高率に高血圧になったり一卵生双生児では血圧の類似性が高かったりします。体型が親に似るように、血圧も親と似る傾向があります。親の特徴が子供に伝わる現象を遺伝といいます。
 皆さんよくご存知のストレスを与えた場合、遺伝的に高血圧の素因がある人などは血圧が上昇しやすく血液中のノルアドレナリンやアドレナリンも高い値を示すことが知られています。塩分やアルコール、ストレス、肥満、季節の変化などで血圧は上がったり下がったりします。塩分は特に高血圧にとっては重要です。
 日本人は欧米人に比べ食塩の摂取量が多く、東北地方のように食塩の摂取量が多い地域では高血圧の人が多いことが知られています。
 食塩をたくさん摂取すると必ず血圧が高くなるかというとそうではありません。血圧が高くならない人もいます。食塩摂取の習慣や、環境因子など色々な要因が高血圧発生に深くかかわっていることが予測されます。
 日本における中高年の死亡原因で多いのが脳卒中です。1983年アメリカ心肺血液研究所のリード博士は脳卒中による死亡と牛乳の摂取量には密接な関係があると発表した。牛乳が脳卒中や高血圧を予防するのは牛乳に含まれるたんばく質とカルシウムが作用する為だという。血圧に対するたんばく質の効果はメチオニンなどの含硫アミノ酸が交感神経を抑えて血圧を下げ、たんばく質が血液中のナトリウムを追い出したり、血管の弾力を保つ、このような効果があるのです。カルシウムが不足すると血圧は上昇しやすくなり、牛乳に含まれるカリウムも高血圧の予防に大きな効果をもたらします。一日一本の牛乳を飲むように心がけ高血圧や脳卒中の予防をしましょう。




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