エコライフしませんか?

ダイオキシン

人類が作った地上最強の毒物「ダイオキシン」ってなあに?

 最近テレビや新聞で各自治体のゴミ焼却場から排出されるダイオキシン濃度について取りだたされています。そもそも地上最強の毒物と言われる 「デイオキシン」 とはいったいどんなものなのでしょう。
 ダイオキシンとは75種類あるポリ塩化ジペンゾダイオキシンという化学物質グループの通称です。化学で「亀の甲(ベンゼン環)」のことをすこし思い出してみて下さい。「亀の甲」が2個並びそれを2個の酸素(0)がつないでいます。その周囲を塩素(CI) が2~8個取り巻いています。塩素のつく位置は便宜的に1~10までの番号が付けられていますが2・3・7・8の位置に付いたものを「2・3・7・8四塩化ダイオキシン」といいます。ふつうはダイオキシンといえば「2・3・7・8四塩化ダイオキシン」をさすことが多く「TCDD」ともいわれます。ベンゼン環や塩素はプラスチックや農薬、合成繊維などに含まれ燃焼によって空気中の酸素と結合して猛毒ダイオキシンが出来てしまうのです。毒性は「青酸カリ」の5000~10000倍ともいわれ「催奇形性」や「発ガン性」が問題になっています。ベトナム戦争ではこのダイオキシンを含んだ「枯れ葉剤(除草剤)」が大量に投与されました。結果、二重胎児などの悲しい先天性異常児をたくさん生みだしてしまいました。さらにその後の調査で人体や母乳、水道水、魚貝や海底の泥の中からも検出され、焼却場から排出されていたダイオキシン濃度が基準値を大幅に上回っていたということで大問題に発展しているのです。ダイオキシンは微量でも遺伝子に作用するから危険なのです。私たちは自らの手で地球規模の壮大な人体実験を行なっているのです。政府や自治体の積極的な改善策に期待を持ちながら、それでは私たち自身が取り組める方法は有るのでしょうか。
 先ずはリサイクルに心がけプラスチックや合成繊維のゴミを減らすこと。また、ダイオキシンの出来ない焼却炉の開発、家庭や事業所では簡易焼却炉や野焼きなどで安易にゴミを焼却しない。農業者はダイオキシンの含まれる農薬の使用はしないなど。「物を買う時、捨てる時ちょっと知恵を働かせてみて下さい」子孫に私たちの享楽のつけを回すことのないように。

水道水に含まれているといわれる「トリハロメタン」の危険性は?対策はあるの?

 都市部近郊などでは人工の増加などで水源とする河川や湖沼は大変汚れています。現在ではすべての浄水場で塩素やその他の方法で殺菌を行なっていますがその際、河川の汚れの有機物と塩素が結合して発ガン物質「トリハロメタン」が生成されます。一般的に「トリハロメタン」といわれているのは 「クロロホルム」「プロモホルム」「ジプロモクロロメタン」「ブロモジクロロメタン」の4物質の総称です。発ガンの機構は今のところ不明ですがラットやマウスなどの動物実験では実証されています。水道法の基準では水道水に含まれるトリハロメタンの含有量は100ppb(1ppbは1ppmの1000分の1)以下と決められています。これは、生水を日2L、一生飲み続けた場合10万人に1人の確率でガンが発生するというものです。この数字を多いとみますか?少ないと感じますか?答えは人それぞれでしょう。しかし幼い赤ちゃんのミルクを作るのにこの数字は見過ごす訳にはいきません。
赤ちゃん そこでこの「トリハロメタン」の除去方法ですが以外と簡単に家庭で出来るのです。まずこの「トリハロメタン」は沸点が低く沸騰させれば揮発して取り除くことが出来ます。ただしこの「トリハロメタン」は湯の温度の上昇とともにやかんの中で反応が進み、沸騰時には通常の3倍近くになるというのです。ですからやかんの蓋ははずして揮発しやすい状態にして、沸騰してもすぐに火は止めないこと。5分間は沸騰させ続けて下さい。こうすればほぼ100パーセント除去出来るといわれています。もう一つの有効な方法に「活性炭」があります。「活性炭」(炭)は身近に手に入れやすい物ですが、この「炭」が化学物質ばかりでなくカビ臭の除去にも大変効果があります。その他にも浄水器という方法もありますがこれは一定程度の除去は可能ですが、一方で衛生面その他の管理の点で難しい問題を抱えています。
 簡単に除去出来るとは言え、煮えたぎるやかんの前でじっと待つ5分間はなかなか根気がいります。あなたは試みますか?

「ポストハーベスト」どんな点が問題なのでしょう。

 最近よく耳にする 「ポストハーベスト」は正しくは「ポストハーベストアプリケーション」といい、すなわち収穫(ハーベスト)の後(ポスト)に使う農薬(アプリケーション)という意味です。
ポストハーベストアプリケーション 本来野菜や果物に成育中に用いられた農薬は消費者の手に渡るまでに分解したり雨で流れたり、残留が少なくなるように配慮されて使用されています。しかし現在では輸入農産物が盛んに海外から運ばれ私たちの食卓に並ぶようになりました。グルメブームも手伝って見慣れない高級野菜や果物の需要は増すばかりなのです。輸送の関係上殺虫剤や殺菌剤、防かび剤などが輸入の農産物に散布され海を渡ってくるのです。
 問題はそれらの農薬の中には日本で未登録の危険な薬剤もあり、マウスなどを使った研究では発ガン性や変異原生、催奇形性、発育不良などが認められているということです。生鮮野菜や果物などの他に小麦や大豆などの穀類にもポストハーベストは施され驚くことに加工されたクッキーや麺類の中からも危険な農薬が検出されているのが実体です。柑橘類の防かび剤の毒性についてはあまりに有名ですが、レモンティーのレモンは皮をむいて利用するほうが安全でしょう。自家製マーマレードを輸入の柑橘類でつくるのはすすめられません。加熱しても分解はしません。
 目新らしさにつられて輸入の農産物を手にする時に少し考えてみて下さい。農薬の残留基準は一応は設けられていますが自らの身の安全は自分で守るしか無いと言えるでしょう。




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