便秘を防ぐには

個人差のある便秘

便秘度チェック 便の出方や感じ方には個人差があります。毎日出ないと気持ち悪い人もいれば、二日以上出なくとも平気な人や意識しない人など様々です。あまり神経質になるのもよくありませんが、日々の便通の状態を確認するのは重要です。
 便秘の原因は一つだけでなく「消化の良い物ばかりを食べたとき」「環境の変化やストレス」「便意を我慢する行為を繰り返した結果」など様々です。また女性の中には月経が近づくと便秘になる人もいます。これは排卵日から月経開始までの分泌される黄体ホルモンが体に栄養分を蓄える方向に働き、排泄の力を抑制するからです。

便秘を防ぐ方法

 便は食物の残りかすだけでできているわけではありません。正常な便は70~80%の水分を含んでいます。この含有水分が60%程度まで減ると便秘になるわけです。
 よって、朝起きたらすぐにコップ二杯 (約500ミリリットル) の水を飲みましょう。常温でもかまいませんが、できれば腸を刺激する冷たい水を飲んでください。体がまだ活動していない起床後すぐに水分を摂りますと、便まで水を届けることができます。
 朝食をきちんと摂ることも肝要です。食事の量が減れば便の材料も不足し、便秘になりやすくなります。
 ストレスのある人は疲れをためないようにしましょう。ストレスは腸に大きな影響を与えます。気分転換したり、ストレスと上手に付き合うこつをみつけましょう。
 適度な運動をしましょう。特に女性はもともと腹筋が弱いので、腹筋を鍛える運動をすると良いでしょう。腹筋力が弱ければ、便を外に押し出すことができません。腹筋を強くすることで、腸に振動を与え、排便を促すことができますので、毎日短時間でも腹筋を鍛える運動をするよう心がけましょう。
朝食をきちんと バランスの良い食生活をしましょう。全身の機能を正常に働かせるためには、栄養のバランスのとれた食事が基本です。また消化の良いものばかり摂りますと胃腸の働きが衰えるので注意しましょう。
 食物繊維で便の量を増やしましょう。食物繊維は栄養素の一つですが、他の栄養素(たんばく質)とは違って胃腸内を通過するときに消化吸収されず、食物繊維自体が大便の材料となるという特色をもっています。
 食物繊維にも種類があり、穀類などに含まれる不溶性食物繊維は、腸内のビフイズス菌などの餌となって増殖を助け、整腸作用を促して大便の量を増やし柔らかくします。一方海藻、こんにゃく、果物などに多く含まれる水溶性食物繊維は、腸壁を傷つけずに便を出す働きを持っています。
 便秘を防ごうと考えておられる方は、野菜サラダよりも根菜や海藻のサラダを多く食べると良いでしょう。

便秘をくせにしない方法

 旅行や出張で生活のリズムが狂った時や、緊張するような出来事があったときなどは、普段はすっきりとした排便がある方でも、どうしても便秘になつてしまいがちです。
 こういった便秘はたいがい一過性のもので、ストレスが緩和されたり、環境が元に戻ると解消されてきます。
 ただし、便意を我慢したり、安易に下剤を使用すると、便秘が常習性のもの(残便感があったり、週のうち三日以上排便のない状態が長期にわたった状態) となってしまうおそれがあります。



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