前立腺肥大症

前立腺肥大症  前立腺は男性に特有の臓器で膀胱の下に尿道を取り囲むように存在します。これは加齢とともに肥大しはじめ、その程度が大きくなると尿道を圧迫し、排尿にかかわるさまざまな症状が現れます。
 60歳以上では10~20人に一人はなんらかの治療が必要といわれています。

◆ 症 状

 初期症状では、頻回にトイレに行く、駆け込む、漏らすなどの刺激症状と、尿道が圧迫されるので、排尿困難、頻尿、残尿感などが現れます。
 肥大が進み、そのまま放置していると閉塞症状が加わり膀胱に尿が残るようになり、細菌に感染したり、尿が急に出なくなります。排尿困難はますますひどくなり尿閉、膀胱炎の併発、膀胱の変形などになりますので注意して下さい。

◆ 治 療

 薬物療法には植物製剤、漢方製剤による治療、前立腺を萎縮させる抗アンドロゲン剤などがあります。薬物療法などで効果がない場合は手術療法が適応となります。
 内視鏡手術と言って一般に前立腺肥大が大きくない場合に適応していて、入院期間も短く、経尿道的前立腺切除術を行う安全性の高い手術です。前立腺肥大が大きい場合には開放手術が適応していて安全なのです。

◆生活上の注意

 過度の飲酒や刺激物を避けて尿意を催してきたら、すぐにトイレにいくようにします。完全に尿が出なくなる状態は膀胱炎を併発する恐れがありますので、ためらわず病院に行き導尿してもらいましょう。





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